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10MHz基準信号発生器

目次
1. 製作のきっかけ
2. 製作にあたっての留意点
3. 苦労した点
4. 回路図
5. 調整方法
6. 製作風景
7. 評価
8. 製作後記
9. 参考文献


1. 製作のきっかけ
秋月電子通商にて超高精度クリスタルモジュール(TCXO)が標準在庫品として販売されているのを見つけました。
しかも値段は 200円と入手しやすい価格です。

主なスペックは以下の通りです。
  • 出力周波数:12.8MHz
  • 温度特性:±3ppm/℃ (-20~60℃)
  • エージング特性:±1ppm/年
  • 出力レベル:1Vp-p ※DCカット出力
このデバイスを使用して、これから製作する各種機器や中古で購入した周波数カウンタの外部同期入力などに使える基準周波数を取り出すことを目論みました。

放送局など向けにはルビジウム発振器を使用した10MHz基準信号発生器が販売されているようですが、おそらく個人で買える値段ではないと思います。 精度は何桁か劣るかもしれませんが、この辺りに製作の意義があると考えました。



2. 製作にあたっての留意点
製作にあたっては以下の点に留意しました。
  • PLLデバイスは Philips社の 74HCT9046ANを使用しスペクトル純度を高める
  • 少しでも不要放射(EMI)を減らすためにTCXO以外の電源電圧は3.3Vとする
  • VCXO部分の電源は他のロジック部分と分離する(銅板で周囲を囲えれば最高)
また、出力周波数は以下の3周波数としました。
  • 10MHz、50Ω、DCカット
  • 100kHz、75Ω、DCカット
  • 76kHz、75Ω、DCカット ~ FMステレオ変調器で利用予定



3. 苦労した点
製作にあたって苦労した点は以下の通りです。
  • 74HCT9046ANの入手
  • 76kHz生成用VCXOに使う水晶振動子の入手
結局、74HCT9046ANに関しては海外から取り寄せ(小口輸入)とし、水晶振動子(7296kHz)に関してはアルト電子に特注としました。
それぞれの経緯に関しては改めて別項を設けたいと思います。

なお、基板の製作(エッチング、穴あけ、すずメッキ処理)は大越電機にお願いしました。



4. 回路図
PDFファイルとして公開しています。以下のリンクを参照ください。
PDFアイコン 基準周波数発振器回路図



5. 調整方法
ディップSWをテストモードにして、バリキャップに中間電位(1.6V)を与えた状態で±30Hz以内になるように、 10MHz水晶振動子、および7296kHz水晶振動子の負荷容量を調整します。
私の場合は機械的な要素をなるべく排除するために、トリマコンデンサは使用しませんでした。
少々面倒ですが、カット&トライである程度追い込むことができます。



6. 製作風景
以下は製作風景の画像です。EMI的に不利になるものの、片面基板で丸ピンICソケットを使用しています。

○ PCB半田面
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○ PCB部品面
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○ 組立て中の様子
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○ PLLがロックした様子(Fカウンタがずれてる?)
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7. 評価
スペアナで信号スペクトル純度を観測しました。観測条件は、スパン50kHz、RBW=1kHz です。
PLLデバイスに74HCT9046を使用したこともあり、デッドゾーンなどによるスペクトル純度悪化(ジッタ発生)は少ないかと思います。

画像


8. 製作後記
製作後記といってもケース組み込みが終わってないのでまだ完成ではありません。
ただ、基板の動作自体に関しては、オシロスコープやスペアナでの波形観測では正常に動作している様子です。

また、心配された不要放射(EMI)については、動作中にラジオを近づけても AM / FMともに受信が可能でした。 ただし、10MHz出力端子にプローブを当てるとTokyo FM (80MHz)は基板近傍では聞こえなくなります。

今回は、74HCTを3.3Vで動作させるなど、細かい所まで突き詰めると荒っぽい部分があるかもしれません。



9. 参考文献
遠坂俊昭(2003)『PLL回路の設計と応用』CQ出版社

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2017年12月16日(土) 0時47分24秒